Column
みなさん、鉄分は意識して摂取されているでしょうか?「鉄分」は、ママも赤ちゃんも意識して摂取する必要がある栄養素の一つです。
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」は2025年に改訂され、赤ちゃんの鉄分摂取推奨量が見直されました。
そこで今回は「鉄分と睡眠」の関係についてお話したいと思います。
赤ちゃんは、鉄分を体に蓄えて生まれてきます。生後0~5か月頃までは、体に蓄えた鉄分と母乳からの摂取で十分と言われています。
しかし生後6か月頃になると蓄えていた鉄分を使い切ってしまい、さらに母乳からの摂取だけでは不十分になってしまうため、ミルクや離乳食や補っていかなければなりません。
鉄分は、精神の安定や睡眠に欠かせない神経伝達物質のドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンを合成する手助けをしており、不足するとこうしたホルモンがしっかり分泌できないため、睡眠にとっても鉄分は必要不可欠な栄養素です。
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2025年版)」による、食事から摂る鉄分量の基準は以下の通りです。
生後6~11か月の赤ちゃんでも、食事の幅が広がる3~5歳の子どもとほとんど変わらないくらいの摂取推奨量が必要になっています。
※日本人の食事摂取基準(2025年版)/厚生労働省の資料PDF
鉄分を食事で摂取する場合は、鉄分が多く含まれる食材を意識してみましょう。
これらの他に、離乳食に取り入れやすい豆腐やツナ、海苔などもあります。
文部科学省の食品成分データベースに気になる食材を入力して検索すると、食材に含まれる各栄養素の含有量も調べられますよ♪
今までは吸収がいいのは“ヘム鉄>非ヘム鉄”とされていましたが、「日本人の食事摂取基準2025年度版」によりますと、体内の鉄充足の状態によって『吸収率』が変わることがわかりました。非ヘム鉄であっても積極的に取り入れ、様々な食品から鉄を摂るように心がけましょう。
非ヘム鉄は、食肉タンパク質とビタミンC、クエン酸と一緒に摂ることで吸収率がUPしますよ。逆に、カルシウム、タンニンは非ヘム鉄の吸収を低下させてしまいます。
育児用ミルクは、母乳の約20倍程度の鉄分を含んでいるため、離乳食や補食として取り入れてみるのもよいでしょう。
参考)
●厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
日本人の食事摂取基準(2025年版)
●日本食品標準成分表 増補2023年版(八訂)
など、お子さまの月齢や発達、個性に合ったアドバイスで睡眠のトラブルの改善をサポートしています。
赤ちゃんのねんねでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。