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2歳前後~イヤイヤ期~「お昼寝しない!」お昼寝ボイコットの乗り越え方

なにを言っても「イヤ!」ばかり。本当はお昼寝が必要なはずなのに「お昼寝しない!」と拒否して、結局夕方になってからウトウト…。そのせいで夜はなかなか寝てくれない…。
そんなイヤイヤ期の『お昼寝ボイコット』が続くと、遅寝遅起きに睡眠のリズムがずれてしまったり、遅寝による睡眠不足で日中イヤイヤがひどくなることも…。このような悪循環にお悩みのパパ・ママも多いはず。

そこで今回は、2歳前後の子どもの『お昼寝ボイコット』の乗り越え方についてご紹介します。

お昼寝、やめていい?続けるべき?

お昼寝させようとするとイヤイヤ言うし、寝なくても元気に遊んでいるから「もしかしてもうお昼寝は必要ないのかな?」と思う方も多いかもしれません。

しかし、2歳代はまだお昼寝が必要な時期。幼児期の子どもは、眠ければ眠いほど眠気に逆らおうとすることが少なくないのです。実際に、お昼寝をしたほうが情緒の安定や注意力も維持でき、午後の問題行動も減るという研究結果がありますので、お昼寝を嫌がるからといってお昼寝の習慣を無くすのはあまりおすすめではありません。

お昼寝は「決まった時間にする生活の大切な時間」として考え、3歳ごろまでは習慣として行うのが理想的です。なお、3歳半頃からはお昼寝が不要になってくる子も増えてきます。

お昼寝が必要な子の割合

出展)National Sleep Foundation:2004 Sleep in America Poll. Summary of Findings,2004(PDF)

イヤイヤの原因

2歳前後のこの時期の子どもは自我が芽生え始め、自己表現の幅も広がり「自分でやりたい!」という気持ちがあふれています。また、「嫌だ!」と思った時の、怒りやイライラの情動を抑える役割の前頭前野が未発達なため、子どもは「嫌だ!」の気持ちをそのまま爆発させてしまうのです。

2歳前後に始まるイヤイヤ期は、脳と心の発達に伴う自然な成長のひとつです。とはいえ、お昼寝無しで過ごすと疲れがたまり、夕方にはイヤイヤが大爆発!!!

さらに、夕方に寝てしまうことで夜の寝つきが悪くなることで遅寝に。朝は保育園や幼稚園のためにいつも通り起きなければならず、結果として睡眠不足に…。となると、さらにイヤイヤが加速してしまいます。昼夜しっかり睡眠を確保してあげることも、イヤイヤ期を乗り越える秘訣です。

イヤイヤの原因

『お昼寝ボイコット』の対処法

①お昼寝の時間を決める

イヤイヤ期が始まる1歳後半ころからは、お昼寝が1回に定着してきます。お昼寝が1回になると、起床から就寝までの時間のうち、中間あたりの時間帯まで覚醒時間が伸びます。例えば今まで11:30頃に寝ていた子も、13:00頃のお昼寝スタートにシフトしていくことが多くなります。起床時刻にもよりますが、2歳を過ぎると体内時計で眠気の強くなる12~13時頃のタイミングで落ち着くことが多いですよ。
 

②ねんねルーティンを徹底する

ねんねルーティンは夜の就寝前だけではなく、お昼寝の前にも行うと効果的です。「就寝前のルーティン」と「お昼寝のルーティン」は全く同じでもよいですし、少し違っても大丈夫。ですがそれぞれのルーティンは決まったもので、毎日しっかり行うようにしましょう。
 

③“寝なくても” 1.5時間程度しっかり休憩タイムを取る

「寝たくない」という子どもの言葉に反応しすぎるのはあまりよくありません。ルーティンを終えたら、寝室を暗くして静かに。寝かせようと構いすぎるのは一番の刺激になりやすいです。ネンネの時間になったら、子どもとのコミュニケーションや「寝かしつけ」はストップし、極力相手にしないようにしましょう。寝なくても、この時間は「休憩タイム」として暗い部屋でゴロゴロ過ごしましょう。子どもはミラーリングの能力がとても強いので、パパやママが先に本気寝してしまってもOKですよ!

この1.5時間で、子どもに認識してほしいのは『お昼寝タイムが始まったらぐずっても相手にしてくれないし楽しくない!なんだか眠いな…寝よう』という流れです。

一貫したルール作りがカギ

イヤイヤ期の子どもは、一見自分の感情をぶつけているだけのようにみえますが、親や先生が教える「ダメだよ」の理由は覚えています。「この間はOK」だったのに、「今日はダメ」だと、子どもはさらにイライラを感じてしまいます。「ダメなことはいつもダメ」の一貫した対応の方が子どもは落ち着きます。これはお昼寝に限らず、おもちゃやお菓子をねだるときも同じですね!ご家庭の育児の方針に合わせて、ダメの線引きはわかりやすく引いてあげることが、お互い楽になるコツです。

 
あかちゃんと家族のためのねんね相談室GuuMin(ぐーみん)では、

  • お昼寝や就寝時間の寝かしつけのタイミングや生活リズム
  • お昼寝の回数の移行期の対応
  • 夜間授乳を減らすなど栄養に関するアドバイス
  • 「入眠の癖」の改善(ネントレのサポート)

など、お子さまの月齢や発達、個性に合ったアドバイスで睡眠のトラブルの改善をサポートしています。赤ちゃんのねんねでお悩みの方は、ぜひご相談ください♪

執筆

シニアコンサルタント
只野 みずほ
TADANO Mizuho
  • CoucouLuna認定 乳幼児スリープヘルスアドバイザー
  • 日本眠育推進協議会認定 睡眠アドバイザー
仙台市在中
6歳と5歳の2児のママ
2023年より乳幼児睡眠について学ぶ(coucoulunaスリープアカデミー講座修了)

監修

川口 リエ
KAWAGUCHI Rie
  • CISA認定小児スリープコンサルタント
  • 豪州クィーンズランド大学環境科学学部卒業(名誉学士Honors)
  • 子どもの睡眠相談室CoucouLuna代表
  • GuuMinスーパーバイザー