Column
赤ちゃんの睡眠に欠かせないアイテム「おくるみ・スワドル」。
低月齢の赤ちゃん(新生児~生後3か月未満)をもつパパさんママさんにとっては、よく寝てくれるのでとても便利なアイテムですよね。
小さい赤ちゃんは、お昼寝のリズムを規則正しく整えることの意識や一人で寝る練習(セルフねんね)をがんばるよりも、赤ちゃんが寝やすい条件を整えてあげることが大切です。そうすることで、赤ちゃん自身が眠気に沿って眠る気持ちよさを知り、ネンネ上手の土台ができますよ。
ネンネ上手への一歩を助けるネンネアイテム「おくるみ・スワドル」ですが、間違った使い方をしてしまうと思わぬ事故や赤ちゃんの体に負担がかかる危険性も。
正しい使い方をマスターすることで、より効果的に、安全に使用しましょう!
●ママのお腹の中の環境を再現♪
お腹の中では、手足がぎゅっと体の中心に集まったような姿勢でふんわり包まれて過ごしていました。この丸い姿勢と包まれている感覚をおくるみで再現してあげることで、赤ちゃんも安心してスヤスヤと寝てくれるようになります。原始反射の一つである「モロー反射」や、手足をジタバタと無意識に動いてしまう「不随意運動」も抑えてくれるため、赤ちゃんは安心することができます。
●体に合ったサイズを選びましょう
おくるみの布やスワドルのサイズが大きいと、顔が埋もれて危険です。おくるみはしっかり背中側に折り込むようにしましょう。スワドルは大きすぎず体に合ったサイズを選びましょう。赤ちゃんが自分の手をモゾモゾと動かせるように、赤ちゃんの首まわりに大人の指が2~3本差し込める程度のゆるみが必要です。
●室温や季節に合った厚さのものを選びましょう。温めすぎに注意!
おくるみの布が重なる部分は、重なった分の枚数の服を着ているのと同じです。温めすぎは乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まります。おくるみやスワドルの下は、薄着を意識しましょう。
●下半身はカエル足
赤ちゃんの股関節を固定してしまうと、股関節脱臼・股関節形成不全につながることもあるので気をつけてくださいね。股関節を自由に動かせるように、下半身は緩く、足はカエルのようにM字の状態になるようにして使用しましょう。
赤ちゃんがぐっすり眠れるようになるおくるみの巻き方は、GuuMin公式Instagramのリールで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね★
仰向けに寝ているときに、反り返る姿勢が出て寝返りの練習を始めたら卒業の時期です。(乳幼児突然死症候群の予防のため)
おくるみ・スワドルをやめるときは「腕を片方ずつ出して慣れさせる」よりも「両腕を一緒のタイミングで出してあげる」のがおすすめ。身体の左右対称の動きを尊重してあげる方が早く落ち着くことが多く、長くても1週間~10日程度で落ち着くことが多いですよ。最初の3日だけはそっと腕を押さえてあげてもよいでしょう。
おくるみ卒業のサインが出たら、自分の意志で腕をコントロールできるようになってきていますので、自由に動かせる状態にも慣れやすいです。
「おくるみやスワドル無しでは眠れなくなってしまうのでは」「癖になっていつまでも卒業できなかったらどうしよう」と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?でも、ご安心ください。
おくるみ・スワドルは、赤ちゃんが自分で手足の動きをコントロールできない時期に、不安定な動きを抑えてくれる役割があります。原始反射は、中枢神経系によって引き起こされます。脳が発達すると、さらに上の脳が発達して手足の動きをしっかりコントロールできるようになりますので、おくるみは不要になります。
「原始反射をたくさんさせるとあげると、早く落ち着く。おくるみで止めると長く残る」…そんなふうに言われることもあるようですが、原始反射がいつまで続くかというのは脳の発達の進みによるもので、おくるみやスワドルが原因ではありません。寝づらく困っているのに「あえておくるみをしない」メリットはありませんので安心してくださいね。
起きているときはおくるみを外して両手足をたくさん動かして遊んであげてください。
あかちゃんと家族のためのねんね相談室GuuMin(ぐーみん)では、
など、お子さまの月齢や発達、個性に合ったアドバイスで睡眠のトラブルの改善をサポートしています。赤ちゃんのねんねでお悩みの方は、ぜひご相談ください♪
参考)Craig Canapari, MD How To Deal With A Sleep Regression